■ パスタ・カーボローディング講座 - 管理栄養士・関根豊子先生 -
ベストコンディションでレースに臨むためには、運動・栄養・休養のバランスが重要。 練習・試合と限界への挑戦にはウィグライプロ ですが、持久運動にはエネルギーも必要です。 そこで パスタでカーボローディング。 美味しく・楽しく、グリコーゲンも蓄えておきましょう。

管理栄養士
東京農業大学農学部栄養学科卒
筑波大学大学院修士課程体育研究科修了
国立健康・栄養研究所(現 独立行政法人)、
横浜市スポーツ医科学センター勤務を経て、
現在フリー。ジュニアからプロまでスポーツ選手への栄養指導・食事アドバイスに定評がある。
スポーツが好き!という方なら、一度は「カーボローディング」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
「知ってる!レースや試合の前にパスタを食べることでしょう?」と聞こえてきそうですね。はい、半分は正解です。
カーボローディングの「カーボ」とは英語の「カーボハイドレイト(carbohydrate 炭水化物)」から引用された略語、「ローディング(loading)」は英語で「詰め込む」を意味します。つまり直訳すると「カーボローディング」とは「炭水化物を身体に詰め込むこと」ということになります。
炭水化物は消化吸収されたのち、肝臓と筋肉にグリコーゲンという形で貯えられ、運動時のエネルギー源となるので、カーボローディングを正しく解釈すると、「運動時のエネルギー源となるグリコーゲンを、より多く筋肉や肝臓に貯えること、また、それを目的とした食事方法」ということになります。もっと直接的に「グリコーゲンローディング」という言葉が使われる場合もあります。
しかし、炭水化物は貯えられる量に限度があり、体重70kgの大人で、肝臓に70g、筋肉に400gといわれています。運動をしながら炭水化物に富んだ食事をしている、良くトレーニングされた選手になると、もう少し筋肉中の貯蔵量は多くなり、500g以上と考えられていますが、運動中に、この炭水化物(主にグリコーゲン)が不足するとスタミナ切れをおこし、動けなくなってしまいます。フルマラソンで30~35キロ地点に壁があるといわれる所以の1つです。
これを防ぐため、レースや試合の前に、吸収されやすい良質の炭水化物を摂り、グリコーゲンとしていかに体内に貯えるかが、競技者の勝負に関ってくるのです。
炭水化物を多く含む食材には小麦製品(パスタ、パン、うどんなど)、米(ご飯、餅など)、豆類、いも類などがありますが、これらの中でもパスタは、調理が簡単で便利な上に、たんぱく質やビタミンなど栄養バランスを考えて、メニューを自在に選べ、腹持ちも良くおいしいという利点があります。
そのためパスタはカーボローディングに適した食材、カーボローディングといえばパスタとなったのです。
実際にマラソン、トライアスロン、ボクシング、サッカー、短距離ランナーなど、いろいろな種目のトップアスリートたちが、パスタを食べてカーボローディングをしています。
この連載では、カーボローディングの具体的な方法や、おすすめレシピなどをご紹介していきます。お楽しみに!